自分の通信速度はどんなサービスも快適に使える素晴らしいものなのか、それほどでもない平均的なものなのか、世間一般から比べて遅すぎるものなのかを判断するためには、契約しているプランに設定されている通信速度を見ることが一番の近道となっています。
今回は50Mbpsというものがどの程度の速度なのかを解説していきたいと思います。
■50Mbpsはどのぐらいの速度?
インターネットサーフィングをする、ゲームや動画をするには50Mbpsという通信速度は十分と考えられます。
映画などを見る際にも、50Mbpsは特にストレスを感じることの無い快適さを十分に保障してくれる速度です。
画質によってサイズはかなり変わるのですが、それでもYouTubeに多い5分程度の動画であればその容量は100mb未満、30分の長さのアニメなどであっても大きさは500mbもありません。
それぞれ50mbpsの通信速度ならば2秒から10秒で通信が完了することになり、途中で映像が止まってしまうようなこともなくそれを楽しむことができます。
そもそもオンラインで見る動画は全ての通信が完了してから流れ始めるのではなく、視聴中にこれから流れる部分をどんどんダウンロードしてくれるような仕組みです。
例えば動画配信サービスは最初に数秒待つだけで後はスムーズに映画を見ることができるのです。
2時間越えの大作映画を超高画質で見たとすると、その容量は大体5gb、全てのデータを受け取るまでに50mbpsの速度では本来100秒が必要となります。
しかし、実際には映像を流しながらそれ以降のデータを受け取ってくれます。
■オンラインゲームもサクサクできる
動画以外には、オンラインのゲームをする場合を考えてみましょう。
オンラインゲームは日本中、世界中の人と通信でつながって同じゲームをプレイしていることから、通信速度という要素はゲームのプレイ中にも重要な要素となります。
しかし、色々な回線速度の人がプレイすることをふまえてオンラインゲームは作られていることもあり、必要な回線速度というのはかなり低くおさえられています。
光回線を持っていなければ参加できないようなゲームでは当然プレイヤーが限られるため、1秒間に1mb程度でも特に困ることはないとされています。
さらにこれは私の実体験になのですが、500Kbpsでも特に問題なく様々なオンラインゲームをプレイすることができました。
50Mbpsは500Kbpsの実に100倍の速度です。オンラインゲームをプレイするのに通信速度が足りないということは、まず考えなくていいでしょう。
■50Mbpsで困ることはない!
ここまでを見てきて、よく大容量データをダウンロードするような人ならば感じたかもしれないのですが、50gbもの容量を50mbpsの通信速度ならば20分足らずでダウンロードできるというのは少し早すぎるのではないかという疑問が生まれます。
50gbというのは250gbの容量を持つパソコンの5分の1にあたるデータ量で、1mbの画像実に50,000枚分です。
そんなに大量なデータを、本当に20分でダウンロードできてしまうものなのでしょうか。
実はインターネットの契約などで書かれている数値というのはあくまで最高の状態での値であり、常にそのスペックが発揮されるというわけではないのです。
なので通常の通信速度というのは、それ未満であることがほとんどとなっています。
例えば最高は50mbpsであるものの基本的には15mbps程度の速度しか出ないというような回線であれば、50gbのダウンロードには1時間かかることになり、なんとなく実感がわくかと思われます。
状態などが悪く、10mbpsも出ないような場合にはさらに時間がかかることになり、ゲームのダウンロードがなかなか終わらず待ち遠しいといった感覚を味わうことにもなるでしょう。
自分の通信速度は50mbpsあるはずなのに動画の読み込みが遅い、ゲームのダウンロードが遅い、サイトの表示すら遅い、この記事の前の部分で書かれているのは嘘なのではないか、そう感じる人の原因というのはここにあります。
あくまで最高の状態での速度が50mbpsであり、実際の通信速度は50mbpsも出ていないために、快適なインターネットの利用が難しくなっているのです。
しかしこれは暗黙の了解になっており、常に発揮されるわけではないなどと注釈に書かれていることも多く、50mbpsの通信速度が出ないからと会社に訴えれば解決してくれるようなものでもありません。
カタログスペックよりも実際の通信速度は遅い、50mbpsと書かれていたならば基本的にそれよりも遅い通信速度で利用をするのが普通、そのことをあらかじめ把握しておく、理解しておく必要があるでしょう。
ちなみに、本当の通信速度が知りたい場合には、最初の方でも少しだけ触れましたがブラウザでの通信速度診断サービスを利用するのがお勧めです。
もし仮にそれを使って最高値が50mbpsではなく、常に50mbpsの速度が出ているのであれば、動画もゲームも快適に利用することができるでしょう。
測定をして出た値が20mbps程度であれば、最高で50mbpsの回線としては決して悪くはありませんが、動画やゲームのダウンロードをした際には遅く感じる場合などもあり、100mbpsなどのさらに速いプランへの契約を考えた方が良いかもしれません。
100mbpsのプランももちろん常に100mbpsの速度が出るわけではありませんが、半分の速度でも50mbpsが出ることになり、常に最高の状態の通信が行える50mbpsの回線を使っているのと等しいことになります。
最高値が50mbpsのプランで1mbpsもいかないようであれば、それは通信障害が起きていたりケーブルが断線しかかっているなど、何らかの問題が起きている可能性が高いです。
診断ツールやメーカーのサポートなどを利用し、一度チェックをしてみることがお勧めします。
光回線を検討している方は「光回線おすすめ」を参考にしてください。料金が安い光回線、ゲーマーにおすすめの光回線などを紹介しております。
■補足
mbpsとは
無料で利用できるブラウザの通信速度測定サービスや、自分が契約しているプランなどを見ると、通信速度にはmbpsという単位が使われています。そもそも、これはどういった意味を持つ単位なのでしょうか。
mbpsというのは、mbとpとsの3つの部分に分かれており、mb/s、メガバイトパーセカンドと読むことができます。
勘のいい人ならばこれを見てなんとなく分かるかもしれませんが、これは走る速度のm/sなどと同じで、一秒間当たりの速度を表しているのです。
つまり、1秒あたり何mbの速度ということになります。ではmb、メガバイトとは何なのかを、次に解説していきます。
mb、メガバイトとはインターネットやパソコンなどで用いられる容量を表す単位の一つで、非常におおざっぱではあるのですが1mbは大体カラーの写真や画像1枚程度と捉えると分かりやすいかもしれません。
mbの他にはb、kb、gbといった単位もあり、それぞれバイト、キロバイト、ギガバイトと読むことができます。
バイトはとても小さな値で1bはおよそキーボードで打った半角の文字1文字分、1キロバイトはおよそ1000文字分、間にメガバイトが入り、gbになると一気に大きくなってゲームや1時間以上の動画などのサイズになります。
1000倍で次の単位にうつるように設定されているため、1,000b=1kb、1,000kb=1mb、1,000mb=1gbとなっていることが特徴です。
gbの上にはtb、テラバイトという単位がありますが、動画やゲームを大量に保存するような場合以外には、普通に使っていてテラバイトという表記を目にすることはあまりないでしょう。
ちなみに、通信速度の話からは少しそれてしまうのですが、一般的なパソコンの容量はおよそ250gbから500gbとなっており、それだけの量の画像や動画、ゲームを保存することができます。
1mbの画像を保存することを考えると、250,000枚から500,000枚というとんでもない量を保存できることになり、1gbの動画であっても250本から500本をパソコンの中に保管しておくことができるという仕組みです。